警備会社型の見守りサービスは、カメラ型や電球型の見守りと違い、異常を検知したあとに警備会社や対処員が現地確認へ向かう点が特徴です。

遠方に住む親の急変、転倒、夜間の異変が心配で、家族がすぐ駆けつけられない家庭では有力な候補になります。一方で、警備会社型は医療行為や介護の代わりではありません。「絶対安心」「必ず助かる」と考えるのではなく、現地確認につなげやすい備えとして見ます。

警備会社型でできること

主な機能は次の通りです。

  • 非常ボタン
  • 救急通報
  • 生活リズム検知
  • 警備員・対処員の駆けつけ
  • 必要に応じた119番・110番通報
  • 鍵預かり
  • 家族や緊急連絡先への連絡

非常ボタンは、体調不良や転倒などのときに本人が押して通報する仕組みです。生活リズム検知は、一定時間動きがない、ドアの開閉がないといった状態を異常として扱う仕組みです。

ただし、生活リズムセンサーは転倒を必ず即時に検知するものではありません。目黒区の非常通報システムでも、センサーは異常を即時に知らせるものではないと注意されています。

セコムとALSOKの違い

ざっくり分けると、セコムはホームセキュリティに親の見守りを組み込む構成、ALSOKはみまもりサポートを軸に必要なオプションを足す構成で考えると整理しやすいです。

比較軸セコム 親の見守りプランALSOK みまもりサポート
基本の考え方防犯・火災・救急通報・安否みまもりをまとめる緊急ボタン、健康相談、オプションの生活リズム監視
月額の見え方ホームセキュリティ込みで比較基本料金に必要な機能を足して比較
初期費用レンタル、買取で大きく変わるお買い上げ、レンタル、ゼロスタートで変わる
駆けつけ異常時に対処員が駆けつけ緊急ボタン時に駆けつけ。依頼駆けつけは別費用の場合あり
見るべき注意点契約期間、保証金、途中解約、鍵預かりオプション、依頼駆けつけ費、対象エリア

月額だけならALSOKの基本構成のほうが低く見える場合があります。ただし、必要なオプションを足すと総額は変わります。セコムは初期費用や契約期間も含めて、長期利用前提で比較します。

地域警備会社も候補になる

親の住所地によっては、地域警備会社のサービスも候補になります。

地域候補例見るポイント
関西圏関電SOS、大阪ガスセキュリティサービス対象市区町村、鍵預かり、救急通報、健康相談
首都圏東急セキュリティ、CSP提供エリア、駆けつけ費用、契約期間
九州西部ガスリビング、にしけい固定電話あり/なし、警備員駆けつけ、鍵預かり

地域会社は対象エリアが限定されます。一方で、親の住所地に拠点やサービス網がある場合は、大手だけでなく比較する価値があります。

民間契約の前に自治体制度を確認する

警備会社型を検討する前に、親の住所地の自治体制度も確認してください。

自治体によっては、高齢者向けの緊急通報システム、生活リズムセンサー、鍵預かり、警備会社の駆けつけを低負担で提供している場合があります。江東区、目黒区、中野区などにも制度例があります。

検索するときは、次の組み合わせで探します。

  • 親の住所地 + 緊急通報システム
  • 親の住所地 + 高齢者 見守り
  • 親の住所地 + 救急通報
  • 親の住所地 + ひとり暮らし 高齢者 通報

自治体制度は対象者要件があります。要介護度、ひとり暮らし、世帯状況、所得、持病などで使えるかが変わります。対象外の場合や機能が足りない場合に、民間サービスを検討します。

鍵預かりを見る

警備会社型で重要なのが鍵預かりです。異常時に室内確認するには、鍵を預ける必要があるサービスがあります。

確認する項目は次の通りです。

  • 鍵を何本預けるか
  • 保管方法
  • 入退室記録
  • 内鍵、チェーン、補助錠がある場合の対応
  • 鍵で開かない場合の破壊入室費用
  • 賃貸住宅で家主・管理会社の承諾が必要か

中野区の緊急通報システムでは、鍵で開かない場合に窓等を壊すことがあり、修理費用は利用者負担と説明されています。民間サービスでも、内鍵やチェーンがあると入室できない場合があります。

月額以外に見る費用

警備会社型は、月額だけで比較すると判断を誤ります。

費用確認すること
初期費用工事費、登録費、機器費、保証金
月額基本料金、オプション、通信費
駆けつけ費緊急時と家族依頼時で違うか
鍵預かり無料か有料か、鍵交換費があるか
契約期間5年契約、1年更新など
解約費途中解約金、撤去費、保証金返還条件

セコムは当初5年契約の説明があり、途中解約時には解約金や保証金の扱いを確認する必要があります。東急セキュリティにも契約期間や解約時の機器停止作業費があります。

親が近いうちに施設入居、転居、同居する可能性がある場合は、短期解約時の費用を必ず確認してください。

向く家庭・向かない家庭

警備会社型が向くのは、次のような家庭です。

  • 親と離れて暮らしている
  • 家族が夜間や勤務中に駆けつけられない
  • カメラには抵抗がある
  • 非常ボタンや生活リズム検知を使いたい
  • 異常時に第三者の現地確認がほしい

向かないのは、次のような家庭です。

  • 月額を最小限に抑えたい
  • 鍵預かりに強い抵抗がある
  • 日常介護や服薬確認まで任せたい
  • 医療行為や救命を期待している
  • 数か月だけ使いたいが解約条件を確認できていない

介助や医療行為が必要な場合は、警備会社型ではなく、地域包括支援センター、ケアマネジャー、訪問介護、訪問看護への相談を優先します。

申込前チェックリスト

申し込み前には、次を確認します。

  1. 親の住所地が対象エリアか
  2. 駆けつけ拠点から遠すぎないか
  3. 駆けつけ費用は緊急時と依頼時で違うか
  4. 鍵預かりが必要か
  5. 賃貸なら家主・管理会社の承諾が必要か
  6. 固定電話や携帯回線など通信条件は何か
  7. 停電時・通信障害時の扱いはどうなるか
  8. 契約期間、途中解約費、撤去費はあるか
  9. 親本人が非常ボタンを使えるか
  10. 家族の緊急連絡先を複数登録できるか

よくある質問

セコムとALSOKはどちらが安いですか?

月額だけならALSOKみまもりサポートの基本構成のほうが低く始めやすい場合があります。ただし、セコムはホームセキュリティとして防犯、火災、救急通報、安否みまもりをまとめた構成です。初期費用、オプション、契約期間、鍵預かり、駆けつけ費用を含めて比較してください。

駆けつけは無料ですか?

サービスによって違います。緊急ボタン時は追加料金なしでも、家族からの依頼駆けつけは別費用になる場合があります。料金表では「緊急時」と「依頼時」を分けて確認します。

救急車も呼んでくれますか?

必要に応じて119番通報や救急車手配につなげるサービスがあります。ただし、警備会社が医療行為や救急救命行為をするわけではありません。対応範囲は契約内容で確認してください。

自治体制度と民間サービスはどちらを先に見るべきですか?

まず親の住所地の自治体制度を確認するのがおすすめです。対象者要件に当てはまる場合、低負担で緊急通報や駆けつけを使えることがあります。対象外、または機能が不足する場合に民間サービスを比較します。

まとめ

警備会社型見守りサービスは、家族がすぐ行けないときに現地確認へつなげやすい備えです。ただし、医療行為、介護、救命を保証するサービスではありません。

比較するときは、セコムかALSOKかだけで決めず、地域警備会社、自治体制度、鍵預かり、駆けつけ費用、契約期間、途中解約費まで見てください。

まず親の住所地で使える制度を確認し、そのうえで民間サービスの見積書と契約条件を比較する順番が安全です。